ベンチャー企業 以下ではサイエンスパーク内外のベンチャー企業に対するインタビューの要約を紹介する.
FermLabはトゥルクポリテクニークという学校の中にある企業である.トゥルクポリテクニークにはもう一社,企業があるが,同社がポリテクニーク内で操業している理由は施設や実験器具を利用できるからであるとのことであった.自前で調達するには高価な機器・器具を利用できるというのは大きな利点だ.もし,学校の機材が利用できないということであればFermLabは存在しなかったかもしれないとも述べている.
創業4年目を迎える同社であるが,創業時は現在と違い,バイオ系の企業が新たに起業できるような場所,高価な実験機器が自由に使えるような場所は少なかったそうである.
また,ポリテクニークの学生が授業の一環としてFermlabでの実践研究に取り組むこともあるそうだ.この点について,大学とポリテクニーク,どちらを操業場所として選ぶか?との問いには,ポリテクニークであるとの回答が帰ってきた.
これはポリテクニークの方が様々な面において実践的だからだ.学生たちは実践的にトレーニングされており,技術的にはポリテクニークの学生の方が優れている部分もある.大学の学生は時に理論に偏りすぎてしまうという話があった.
また,少なくとも現段階では,ポリテクニークの施設の方が最新のものが揃っていることもあるが,その状況は長くは続かないだろうと認識しているようだった.これは政府は初期段階には多くの投資を行うが,それを過ぎると締め付けにかかるからである.
スタートアップ時のファンディングについてであるが,同社のマネージング・ディレクターAri
Batsman氏によれば,国家技術庁TEKESからのファンディングは起業に当たっては受けていないが,2005年8月からインターナショナル・マーケティングも始めたため,そのプロジェクトのための事前研究費用をTEKESから受けている.これは短期のプロジェクトで,国際化へのサポートであり起業のためのサポートでは無いので返還する必要は無いとのこで,これは実質的にグラントと言える.
また,この市場調査の段階が終了して輸出の段階に入れば,費用全体の50%までTEセンターから支援を受けられるという制度になっているという.市場調査の段階で受けた資金提供は15000ユーロであり,この種調査に対するの資金提供のごく一般的な額であるが,TEKESから資金を受ける場合は,自己資金があることも示さなければならない.
FermLabの場合,15000ユーロはTEKESから.5000ユーロは自己資金でこの事前研究をまかなうことになったとのことであった.
TEKESの存在をどのように評価しているかという質問に対しては,「有用だと感じている.開発だけでなく,マーケティングにも手を貸してくれるのはありがたい」と述べている.
トゥルクでコーディネーターをしていただいたTimo
Korpela教授によれば,TEKESは今年の夏からようやく,マーケティングにも援助をするようになった.それまでのTEKESは「我々の仕事はR&Dのサポートだ」ということで,R&Dと商業化・スタートアップに力を注いでいたが,最近になって少しその方針が変わってきているとのことであった.